さて、ヒアリングでは前述した「政府からの支援策」や「アーカイブ(デジタルも)」を中心に、「人材育成」と「海外との関わり」などについても詳しくお聞きしました。
その際、先方が「オペラ座としては、日本の漫画やアニメ作品に関連する上演を考えたい」とおっしゃるもので、最初は「それは良いですね」とか受け流していたのですが、あまりに何度も「出版社との関わりはあるのか」とか「来年日本に行くので会ってくれ」とか聞いてくるので、「え・・本気なんだ・・・」と気付きまして、真面目に色々お話してきました。
昨日も書きましたが、日本の漫画アニメがフランスで人気なのは本当によく分かりました。図書館や美術館にも日本のポップカルチャーが異常進出しています。しかし、あまりに日本文化が目立ちすぎると、フランスの伝統的な文化を壊してしまうのではないかと不安になってしまうのですよ。
しかし、昨日に続いてオペラ座の偉い方も、「私達のミッションは伝えること。特に歌劇の方は新しい観客にも感動してもらいたい。」と強気です。恐らく、それくらいではフランスの伝統文化は揺るがない(=逆に養分にしてしまうだけ)という自信があるのでしょう。
この貪欲な姿勢がある限り、フランス文化の未来は相当に明るいだろうと言わざるを得ません。