指導者不足に、スマホの影響、安全安心な環境作り... ドイツサッカー界の育成現場は現代社会の課題にどう対処しているのか?
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8/12(土) 12:15配信
THE DIGEST
サッカーの強豪国も現代社会が抱える問題に悩まされているようだ。(C) Getty Images
ワールドカップ優勝4度の強豪国も、育成面では社会構造の変化にしたがって既存の枠組みでは対処しきれなくなっているようだ。新たに表出してきた課題に対して、先進国の一つでもあるドイツはいかなる取り組みを見せているのか。ドイツで育成指導者としても活動する中野吉之伴氏がレポートする。
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サッカーはドイツにおいても今も変わらず国民的なスポーツだ。スマホの影響が日々大きくなってきているのは否定できないものの、それでも子どもたちの多くはサッカーをしたいと思ってくれている。
1.FCケルン育成アカデミー元統括部長クラウス・パプストは「ドイツには優れた資質を持った子どもたちがたくさんいるんだ。それもブンデスリーガの育成アカデミーだけではなくて、普通の町・村クラブにも優れた資質を持った子供たちが本当にたくさんいる」と話をする。
ただそんな彼らが育っていく環境作りは十分ではない。ドイツのスポーツ文化はボランティア精神に支えられている。そのおかげで誰でも年に60ユーロほどの会員費を払えばトレーニングに参加して、週末の試合でプレーができる。それ以上の月謝も登録費もない。
スタッフや指導者はみんなクラブに関わることが喜びあり、そこでサッカーに触れ合い続けられるのが生きがいだという人がたくさんいる。僕がドイツに渡り22年間になるが、グラスルーツの現場で「無償でやってあげているんだ!」みたいなことを言う人に会ったことは一度もない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/95429651fdf72dfddc883da8ed72c856f28ba731