来年ロック・イン・ジャパン・フェスティバルは蘇我とひたちなか2箇所で10日間開催されます。 (2023/08/13) 渋谷陽一の「社長はつらいよ」 |音楽情報サイトrockinon.com
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1時間前
本来ならば今日、来年のロック・イン・ジャパンの蘇我とひたちなか開催のメッセージを出す予定でした。
残念ながらNHK水戸放送局の情報リークによって、それは出来なくなってしまいました。しかしどうしても僕なりの開催への思いをお伝えしたく書かせていただきます。
全く予期しない形でロック・イン・ジャパンの開催地が、ひたちなかから蘇我へと変わった時、絶対にひたちなかのロック・イン・ジャパンの時間は繋いでいく、僕はそう思いました。
ひたちなかのロック・イン・ジャパンがゼロになるのはあり得ない、それが僕の正直な気持ちでした。
本を作った経験しかない48歳の編集者の僕が、いきなりフェスのプロデューサーとしてのキャリアをスタートしたのが、2000年のひたちなかでした。文字通り僕の人生は一変しました。そこから20年、ひたちなかで刻んだフェスの時間は今の自分を決定付けたと思います。
それがコロナという予想もしなかったものによって失われてしまうなど、考えもしなかったことでした。
影響が大きいので口にはだしませんでしたが、周年にはどんな形であれロック・イン・ジャパンをひたちなかで開催する、それは動かない僕の決意でした。数年前から準備を始めました。一番調整が必要な開催日が重なる各地のフェスにご理解をいただくことからスタートしました。どのフェスも前向きに協力を約束してくださいました。ただブッキング、券売など微妙なことが多いので開催発表のタイミングはくれぐれもしっかり管理するようにも言われました。
僕たちが開催発表の日程にこだわった大きな理由のひとつが、これでした。このことをNHKには強く伝えましたが、全く聞いていただけませんでした。デスクが放送に強硬という、僕たちからすれば良く分からない理由が繰り返されるばかりで、途方にくれるしかありませんでした。開催発表の日程を守ることが信頼の基本で、それが失われることは開催そのものが揺らぎかねないということを伝えたのですが駄目でした。
たくさんの方の協力と理解に支えられて開催の準備はすすみました。ですから県、市、公園を初め、多くの関係者の方には開催の情報は共有されていました。別にNHKの取材によって明らかになった情報でも何でもありません。
それでも情報が漏れなかったのは、地元の方の今回の開催を完璧な形で成功させたいという強い気持ちがあったからです。とても嬉しかったですし、その気持ちに応えるフェスを頑張って作りたいと思いました。
リークされた時はがっかりしました。しかし僕たちは、情報をリークした放送に強硬な一人のデスクではなく、ずっと情報を漏らさず、開催をサポートしようとしてくださっている多くの皆さんのことを考えるべきだと発想を立て直しました。