なぜ、防衛費を上げるのか。

 日本はアメリカのことをどう思っているのか。

 小学6年生には、分からなかった。だから、岸田文雄首相に手紙を書いた。

東京都世田谷区の私立和光小6年の36人が今年初めに書いた手紙は、こう始まる。

 <私たちは、社会科や総合学習で、沖縄のことや戦争のことを学んできました。戦争は遠い昔の話だと思ったのに、今も苦しんでいる人がいることや、今にも続く問題であることがわかりました>

 <戦争は怖いし、絶対にやってはいけないと思っていたのに、ニュースで防衛費をあげようとしていることを知りました。そこで岸田首相に『ぜひ聞いてみたい、伝えたい』という声があがって、クラスのみんなで手紙を書きました>

防衛費増額や財源確保策などが議題となった政府与党政策懇談会の会合で発言する岸田文雄首相(左から3人目)。手前左は浜田靖一防衛相=首相官邸で2022年12月8日午後5時58分、竹内幹撮影
 北朝鮮の弾道ミサイルが日本列島の上空を通過。日本が相手国のミサイル拠点などを攻撃する力を持つことを決め、岸田首相が防衛費の増額を指示したころだった。

 児童らは、政府の安全保障政策への思いや疑問をつづった。

 <今、北朝鮮が日本にミサイルをうってきていますが、うってきているから軍事費を増やすのはダメだと思います>

 <逆に中国などが怒って、攻撃してくるかもしれないと思いました>

 <防衛費1兆円を他の税からとるのは、さすがにひどいと思います。他の案はないのですか?>

 <なぜ自衛隊が、国を守る以外に攻めてもいいというルールになったのですか?>

https://mainichi.jp/articles/20230810/k00/00m/040/168000c
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