行き過ぎた動きには適切な対応、145円台に円安進行で鈴木財務相
鈴木俊一財務相は15日の閣議後会見で、昨年11月以来の1ドル=145円台まで進んだ円安について、「過度な変動は望ましくない」とし、「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取りたい」との考えを示した。為替市場の動向を高い緊張感を持って注視していると述べた。
鈴木財務相は、為替介入に関する質問に対して、「何か絶対的な水準があって、それを超えたから、防衛するためにやるということではなく、ボラティリティーの問題」と説明。「投機筋の動きがあれば、企業の将来的な経営計画や家計にも影響するため、しかるべき措置を取る」と語った。為替の水準に言及すれば直ちに為替に不測の影響を与えるため「コメントできない」とした。
同日の東京外国為替市場で、ドル・円相場は一時145円59銭と昨年11月10日以来の円安値を付けた。米長期金利の上昇を受けて日米金利差拡大が意識され、円売り圧力が強まった前日までの流れが継続。日本政府が昨年9月に24年ぶりのドル売り・円買い介入を実施した際の水準である145円90銭に近づいており、市場では介入への警戒感がくすぶっている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-15/RZEZWDT0G1KW01