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訪ねてみたい 穴場スポット 知る人ぞ知る「風魔忍者」を体験 神奈川・小田原のＮＩＮＪＡ館
戦国時代の小田原に拠点を置いた北条氏に仕えた忍者として人気の「風魔忍者」になれる－。そんな施設が神奈川県小田原市にある「小田原城歴史見聞館ＮＩＮＪＡ（ニンジャ）館」だ。体感型ゲームなどを通じて忍術を体験し、小田原城に攻めてきた豊臣秀吉勢と戦うというストーリー仕立てで忍者の歴史を学ぶ。子供だけでなく、海外からの観光客からも好評で多くの人が訪れている。
「合言葉を使って敵か味方か、見分けるぞ」。パネルなどの呼び掛けが来館者を風魔忍者の世界に誘う。
忍者といえば三重県の伊賀流、滋賀県の甲賀流が抜群の知名度を誇る。プロ集団としてさまざまな大名に仕え、全国に数々の逸話を残してきた。一方、風魔忍者は北条氏との主従の結びつきが強く、北条氏の衰退とともに姿を消し、謎が多いままとなっている。
この風魔忍者にスポットライトをあて、観光振興につなげていこうと、小田原城址公園の中にあった資料館「歴史見聞館」をリニューアルする形で平成３１年４月にオープンした。
展示は風魔忍者の歴史や全国の忍者を説明するパネルに始まる。風魔忍者の頭領は代々「風魔小太郎」と名乗り、５代目風魔小太郎は身長２メートルを超える大男で牙が生えていたと伝えられていたことなどが紹介されている。
豊臣勢と戦うための忍術体得を呼び掛ける「戦国シアター」が続き、「忍術体験ゾーン」で水上歩行の術、隠れ身の術、合言葉などを〝体得〟。さらに「実戦ゾーン」では大型スクリーンに映った敵を手裏剣で倒すゲームを楽しむことができる。
運営している市観光協会の朝尾直也さんは「祭りなどのイベントで忍者をアピールしてきたが、常設で忍者を楽しめる場所がなかった。忍者は（小田原市にとって）新しいコンテンツで、力を入れていきたいテーマ」と話す。
忍者はアニメやゲームの影響で子供だけでなく、海外にもファンが多い。不思議な術を使う超能力者のようなイメージを持たれているが、「やってきた人は『忍者は武力で戦うのではなく、情報を巧みに操って戦わない』という本当の姿を知って驚く」と朝尾さん。都内からきた小学１年生の北原守さん（７）と岡本豊さん（７）は「とても楽しかった。忍者のことを夏の自由研究にしたい」と話していた。（高木克聡）
■ガイド 神奈川県小田原市城内３の７１。開館時間は午前９時～午後５時（入館は午後４時半まで）。休館日は１２月３１日、１月１日。入場料は個人の場合、一般が３１０円、小中学生が１００円。小田原駅から徒歩約１０分、車は、小田原厚木道路荻窪インターチェンジ（ＩＣ）から約１０分、西湘バイパス小田原ＩＣから約５分。
