https://goetheweb.jp/person/article/20230511-climbers-12?heading=2

未来の予測をやめよう
AIが急速な進化を遂げた時代に、人類にはどんな未来が待っているのか。私ははっきりとした答えを持っています。その答えとは「わからん」です。

ビジネスの成功の条件として、これまでは明確な目標を掲げ、それに対してブレずに進んでいくことが重要だとされてきました。これは、時代の流れがゆっくりとしていて、過去の経験値に基づいて未来が予測できるケースには有効です。

でも、現在はかつての常識がぶっ壊れつつある時代。AIが音楽を作り、ChatGPTが物語をつむぐ。そのスピードはものすごく速く、流行は数ヵ月で時代遅れになってしまいます。そんな時代に未来の構想など無意味。予測することに時間を割いていることがマイナスの要因になるのです。

経験値も役に立ちません。知識やこだわりを持っている人ほど時代に合わないトンチンカンな発想をしやすい。だから活字メディアは取り残され、YouTubeもレッドオーシャンの中に放り出されてしまいました。

中高年の先生が中心の学校教育も有害です。10年前の情報に基づいて組まれたカリキュラムや指導方法に、今の時代に通用する価値はまったくありません。近い未来に、教える側と教えられる側の立場が逆になっている可能性もあります。若い学生たちが中高年に時代をサバイブする術を教える。そんな未来が来るかもしれません。

過去が邪魔になる時代。そして戦略を立てた時点で時代遅れになってしまう時代。では、私たちはどう生きていけばいいのでしょうか。結論は「わからん。だから考えるのをやめよう」です。私たちは何も考えずに、目の前を流れる川の濁流に飛び込むことしかできない。迷ったら、AIに聞いてしまえばいいのです。