好意を寄せていた30代の女に捜査情報を漏らしたとして、大阪府警は17日、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、府警西成署刑事課の巡査部長、野村孝博容疑者(47)=大阪府和泉市唐国町=を逮捕した。府警監察室によると「職務上知り得た秘密を漏らしたことはない。女から尋ねられても肯定も否定もせずにいた」と供述し、容疑を否認しているという。
逮捕容疑は2~3月、女に電話で、女の知人で30代男が関係する事件について「内偵が入っている」「下手したら逮捕状が取られる」などと伝え捜査情報を漏洩(ろうえい)。別の男性が捜査対象になっている薬物事件の情報も漏らしたとしている。
府警が車上狙い事件の容疑者として30代男の逮捕状を取得して捜査中、関係者として女が浮上。野村容疑者と頻繁にやり取りしており、女のスマートフォンを押収して解析すると、通話の録音データが残っていた。
30代男は5月に窃盗容疑で逮捕されたが、別の男性については府警が捜査を継続している。女は8月、覚醒剤取締法違反(使用など)容疑で逮捕、同罪で起訴された。 野村容疑者は令和3年、勤務していた別の警察署の事件捜査で女と知り合った。昨年2月ごろからプライベートで会い、金銭的な支援もしていたという。逮捕前の任意の調べでは「(男らに)巻き込まれないよう忠告していた」と説明していた。
熱田好司(たかし)監察室長は「警察に対する信頼を損なう事案。捜査結果を踏まえ、厳正に対処する」とのコメントを出した。
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