3歳娘の前で母親殺害後に娘も殺害、離婚でビザ喪失恐れ犯行か ブラジルで審理中の母子殺害事件
堺市東区の集合住宅で昨年8月、母子が刺殺された事件で、ブラジル連邦検察は15日、母子に対する殺人罪などでブラジル国籍の夫バルボサ・アンデルソン・ロブソン容疑者(34)を起訴した。バルボサ被告が、母親を娘の前で先に殺害したなどの罪状も公表した。
日本の警察当局から提供された情報を基にした検察の起訴資料によると、被告は昨年8月21日、堺市の自宅で朝食中に妻荒牧愛美さん=当時(29)=を長女リリィちゃん=同(3)=の面前で複数回刃物で刺して殺害、その後逃亡するためにリリィちゃんも刺殺した。
動機については、荒牧さんが被告の暴力的な言動を理由に離婚を望み、被告が離婚により日本に滞在できるビザを失うことを恐れたためだと指摘した。
逃亡の際に被告は自宅を施錠、発覚までの時間を稼ぐために荒牧さんのスマートフォンで自宅に来ない方がいいとの趣旨のメールを荒牧さんの母親に送信したという。
被告は同月22日に出国しブラジルに逃亡。荒牧さんとリリィちゃんは24日、洋間で倒れているのが見つかった。大阪府警が国際手配し、ブラジルの連邦警察が今年7月に逮捕した。日本とブラジルとの間では犯罪人引渡条約が結ばれていないため、日本政府はブラジル当局に代理処罰を要請した。連邦警察は被告の勾留を続けるとしている。(共同)
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