【女子W杯現地発 豪州NZは今日もクレージー】#4

 ボンジーア、みなさん! 女子W杯もいよいよ佳境に入ってきたよ!
 ブラジルが1次リーグ敗退しちゃった後は、なでしこジャパンを応援してたんだけど、彼女たちも準々決勝で消えてしまったのは残念だ。日本ほど評判のいいチームはなかったからね。でも大会は盛り上がっている。スタジアムもファンフェスタも満員。オーストラリア、ニュージーランドの人たちは心からこの大会を楽しんでいるよ。

 だけど今回のW杯は、ピッチ上のこと以上に、おカネのことが話題になっている。FIFAに近い人によると、この大会は大赤字で、少なくとも25億ドル(約3642億円)の損失が出てるらしい。チケットは完売だけど、入場者収入だけじゃ賄えない。スポンサー収入は3億ドル(約437億円)と女子大会にしては史上最高だったけど、これって実は男子の18%に過ぎない。

 お馴染みのスポンサーもいくつも降りている。男子大会より宣伝効果が低いっていうのが一番の理由だけど、もう一つ、この大会が「フェミニズム」を高く掲げちゃっていることもある気がする。スポンサーは男女関係なく商品を売りたいから、広告を出すのに躊躇しちゃったんだよね。

 大会の予算を一番圧迫しているのは、ドンと引き上げた賞金だ。前回2019年に3000万ドル(約44億円)だった総額が、今回は1億1000万ドル(約160億円)。なんと一気に4倍近くになっている。ちなみに07年大会ではたったの580万ドル(約8億5000万円)だったんだよ。

 参加した732人の選手全員には少なくとも3万ドル(約437万円)が渡され、勝ち進むごとにそれが増える。男子と同じ大きな大会にしたいって思いが、逆にFIFAの財布を圧迫しちゃったんだね。

■選手は「病気の母親に治療を…」と歓迎も

 ただ、この賞金で人生が変わる選手がいるのも事実だ。男子だったら、もらったカネで車や時計を買ったりするんだろうけど、女子選手は違う。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/327723