スマホなどでメッセージをやりとりする際、感情を表現する手段として定着した絵文字。実は日本発祥で、海外でも「Emoji」と呼ばれる世界的コミュニケーションツールになった。最近ではカナダで、親指を立てた「いいね」を意味する絵文字が「契約の同意」として解釈されるかどうかが、裁判で争われたことも話題になった。
絵文字の生みの親で、ドワンゴ専務取締役COO(最高執行責任者)の栗田穣崇(しげたか)さんによると、絵文字誕生のきっかけは、NTTドコモの携帯電話のネット接続サービス「iモード」だ。入社して3~4年だった栗田さんも立ち上げに携わり、2年間の開発期間を経て絵文字ができた。
実は、絵文字のニーズに気づいたのはそれよりも前、ポケットベル(ポケベル)が普及した頃だった。ポケベルにも、とある絵文字があったのだが、ドコモの新機種でそれをなくしたところ、多くのユーザーが他社のポケベルに移ってしまった。この出来事をきっかけに、「笑顔」のマークなど約200個の絵文字を作った。
絵文字はニューヨーク近代美術館の常設コレクションにも展示されている。栗田さんは日本での流行は狙い通りだったが、世界中で使われることになったのは、想像の域を超えていたと話す。
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