BA.2.86は、名前からも想像できるようにオミクロンBA.2の子孫なのですが、驚くべきはその変異の多さです。元になったBA.2に比べ、BA.2.86は、ヒトの細胞に侵入するために使う『鍵』の役割を果たすスパイクたんぱく質で33ヵ所、スパイクたんぱく質以外の部分で12ヵ所と、ゲノム配列全体で計45ヵ所もの遺伝子が変異しています。

これほど多くの変異を持つ変異株の出現は、2021年の11月に南アフリカで最初に確認されたオミクロン株以来のことです。変異の数が多ければ、伝播力、感染力、病原性など、ウイルスの性質が大きく変わっている可能性があります。

またBA.2.86に感染した人が、すでに複数の国で確認されたということは、もはやこのウイルスが世界各地へ広がっているのは間違いない。そのため、WHOを含め、多くの専門家がこの変異株を警戒しているのです」(佐藤教授)https://news.yahoo.co.jp/articles/8f0a4d622c6cea8d3456a262f4ee0c02a86e4190