東京電力・福島第一原発からの処理水の放出が始まりました。
取材した福島県の漁師の日記には「無力感しかない」との言葉が…。
国や東電に残された課題とは?

■処理水放出 福島の漁師の思い「ついに始まったって感じ」

8月24日、政府や東京電力は放射性物質トリチウムの濃度が基準を下回っていることを確認し、福島県の沖合1キロに向けて処理水の放出を開始した。

放出された海を見つめる浪江町の漁師・高野武さん(72)。

高野武さん
「ついに始まったって感じ。どうせ遅かれ早かれやるとは思っていたけど」

福島第一原発から最も近い、浪江町・請戸漁港。
高野さんはこの町で祖父の代から漁師を続けてきた。

高野武さん
「(震災前の漁は)ほとんど毎日ですね。海がいくら時化ようが自分の財産そのものが海に生きてる。自分で何百万ってどんどん私財投入して」

高野さんは被災してから漁を再開するまでに5年の時間がかかった。
その間、秋田県で避難生活を送りながら津波で船を失ったため、新たに購入し、漁再開に向けて準備をしてきた。

2021年、試験操業が解除され漁獲量や魚の価格もあがり始めた矢先、処理水の海洋放出が決まった。

高野武さん
「果たしてあの人たち(国や東電)は現実を理解してるのかな。ずいぶんこれまで苦しんで操業して、やっとここまで来たのですから」

処理水については8年前、国と東電が福島県漁連と約束を交わしていた。

「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わず」

しかし、政府は関係者の一定の理解が得られたとして放出を決定した。

岸田首相
「約束は現時点で果たされていないが、破られたとは考えていない」

続きはリンク先

https://news.yahoo.co.jp/articles/492f37e7fa1a725f3762b4b2cb332bc428e85c5d