渡辺博道復興相と西村康稔経済産業相は28日、福島県内で食品を取り扱う事業者を相次いで訪れた。東京電力福島第1原発にたまる処理水の海洋放出が24日に始まったことを受け、水産業者の声を聞いたり、福島県沖でとれた海産物を口にして安全性をアピールしたりした。

渡辺氏は同県浪江町を訪れ、第1原発に最も近い水産卸売加工会社「柴栄水産」を来訪。いけすで飼われていた放出直前の24日朝に水揚げされたヒラメを手に取ったり、同社の直売所でシラスなどの加工品を購入したりして笑顔を見せた。会社からは地元の水揚げ量が震災前の5分1から4分の1程度にとどまっていることなどが説明され、同行した吉田栄光町長は「あと30年、毎週『常磐もの』を一緒に食べてください」などと冗談交じりに声を掛けていた。

https://mainichi.jp/articles/20230828/k00/00m/020/242000c