個別株はもうからず、投信にシフト
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB115M00R10C23A7000000/
「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
今回は三浦真央さん(45歳、仮名)。
都内在住の会社員。向こう10年を幸せに暮らすために資産運用に励んでいます。
■2010年〜
証券口座を開き400万円ほどで投資を始めた。子供が生まれ、将来のためにも資産運用しないといけないと思った。
父が株式投資をしていたので、投資に対する抵抗はなかった。
小さい頃はお年玉を父に預け、運用がうまくいくとお小遣いをもらえた。
最初はどの銘柄も100株ずつ買っていた。最初に購入したのは塩野義製薬。新聞を見て業績がよさそうだと思った。
買った金額とほぼ同額で売却することになり、ほとんど利益は出なかった。
■12年〜
慣れてきたので購入株数を増やす。4000株を63万円で買った全日本空輸(現ANAホールディングス)は16年まで保有し、倍近くになったところで売却した。
株価が下がっても買値に戻るのを待つようにしているので、大きな損は出ていない。
■18年ごろ〜
投資信託の積み立て中心に変えた。企業を応援する意味も込めて個別株投資をしてきたが、なかなかうまくいかない。老後の資産形成を考えるとプロに任せた方が良いと思った。
個別銘柄への投資は自分のお楽しみにした。10万円以内で知らない業界の中小型株を100株だけ買う。
介護業界の勉強をしたいと思って訪問介護のN・フィールドを買ったらTOB(株式公開買い付け)になって、もうかったこともあった。
■現在
目先1カ月で必要な資金以外はすべて投資に回し、資金が必要になったら投信を解約する。金融資産は大体2000万円ほど。
MSCI全世界株の指数連動型投信を毎月5万円積み立てている。個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)では新興国株のアクティブ投信と日本株投信、少額投資非課税制度(NISA)では米国株の指数連動型投信を買っている。
個別銘柄はエムスリーを持っているが、株価が乱高下するため、最近は余り好きではなくなった。