日本学術会議 形態や機能の見直しを議論 有識者懇談会の初会合
2023年8月29日 13時43分
日本学術会議のあり方を検討する有識者懇談会の初会合が開かれ、組織の形態や機能の見直しの議論が始まりました。
学術会議を国の機関として残すか、独立した民間法人に改めるかなどが焦点となります。

有識者懇談会は、国立大学の学長など12人からなり、29日初会合を開きました。

学術会議を所管する後藤経済再生担当大臣は「学術会議がより一層、国民から理解され信頼される存在であり続けるため、率直に議論してほしい」と述べました。

そして懇談会では、今後、会議側からの意見も聞きながら、組織の形態や機能などの見直しの方向性について提言をまとめることを確認しました。

学術会議をめぐって政府は、透明性を高めるため、国の機関として残した上で会員の選考に第三者が関与するしくみなどを設ける法案を先の通常国会に提出する方針でしたが、会議側に「独立性が損なわれる」と反対され、見送りました。

こうした経緯から政府・自民党内では、会議を国の機関から切り離して民間法人とすべきだなどという意見も出ています。

このため有識者懇談会では、学術会議を国の機関として残すか、独立した民間法人に改めるかなどを焦点に議論が進められる見通しです。

松野官房長官「日本学術会議とも対話しながら丁寧に議論を」
松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「求められる機能やそれにふさわしい組織形態のあり方について日本学術会議とも対話しながら丁寧に議論を進めてもらうことを期待する。ことしの骨太の方針で『国から独立した法人とする案等をそ上に載せて議論する』とされており、これを踏まえ、有識者懇談会で議論を行っていくものと承知している」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230829/k10014177511000.html