玉川氏は「中国の政府には、政府の思惑があって、それこそ多くの識者が指摘しているように国内のいろいろな問題から目を背けたい部分というのはあると思う。これは古今東西、政治権力が自分の国の中で何か問題があると、外に敵をつくってそこに目を向けさせるというのは、ずっと行われてきたこと。中国の中でもリテラシーの高い人、知的レベルの高い人はそういうことは当然、分かっているわけですよね」と指摘。

 「所得階層だけでなく知的な階層の違いというのもあるんでしょうけど、残念ながら。これはどの国でもあって、知的なレベルの低い人は、自分の知りたい情報だけを集めて、そこで凝り固まって、そこに感情を高まらせるということになってしまうので」と話した。

 そのうえで「だからわれわれも“中国人は”とか“中国は”とか、そういう主語で語るべきじゃないと思う。14億人いていろんな人がいる。ただ政府のやり方に対しては“それはおかしいんじゃないか”というのは言うべきですけど、気を付けなきゃいけないのは“中国人は”みたいな言い方はだめですね。日本の中にもいろんな人がいて、不埒(ふらち)な日本人がいた時に“日本人は”って言われると嫌でしょ。同じことですよ」と自身の見解を述べた。

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