パナソニック、「発電するガラス」実証実験開始 5年以内の量産化目指す

パナソニック ホールディングスは31日、次世代の太陽電池として期待されるペロブスカイト型太陽電池の実証実験を開始したと発表した。神奈川県のモデルハウスにバルコニーと一体となった半透明型のペロブスカイト太陽電池を設置する。建物の屋根だけでなく壁やガラスへも設置を広げ、太陽電池の普及を目指す。

メガソーラーなどに利用されるシリコン太陽電池は、パネルの設置にスペースが必要となるため、設置場所の制約が課題となっていた。ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイトと呼ぶ結晶構造の材料を用い、柔軟性や加工性が高いとされる。

テクノロジー本部マテリアル応用技術センター1部の金子幸広部長は、市販のシリコン太陽電池と同等の水準まで発電効率を高めることに成功したと説明。大規模な実証実験を経て「5年以内の量産化を目指す」と話した。

ペロブスカイト太陽電池は、フィルム型のペロブスカイト太陽電池の開発も進む。折り曲げることもできるとして積水化学工業などが事業化を急いでいる。

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