野村農林水産大臣は福島第一原発にたまる処理水を中国が使う「汚染水」と発言したことについて謝罪し、撤回しました。野党側は「風評被害を助長しかねない発言だ」などとして、来週8日の国会の閉会中審査で追及していく構えです。

野村農林水産大臣は31日、記者団に対し、東京電力福島第一原発にたまる処理水を中国が使う「汚染水」と発言しました。

その後、野村大臣は「言い間違えたことを全面的に謝罪したい。福島県をはじめ関係者の皆さまに不快な思いをさせて申し訳なかった」と述べ、発言を撤回しました。

与党内からは「日本産の水産物の輸入を停止する中国を利するような発言で、内閣支持率が低迷する中、最悪のタイミングだ」などと影響を懸念する声も出ています。

一方、野党内からは「漁業関係者を風評被害から守るべき立場の大臣が風評被害を助長しかねないあり得ない発言だ」などと批判が相次いでいます。

また、立憲民主党内からは辞任を求める声も出ていて、野党側は、処理水の放出をめぐって来週8日に行われる衆参両院の閉会中審査で大臣の資質などを追及していく構えです。

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