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毒針毛の被害にスムーズに対処するためには【時流◆毛虫皮膚炎】

浅井俊弥氏 屋外での活動時間が長くなる時期になると、増えてくる疾患として虫による刺傷や咬傷などが挙げられる。特に春から秋にかけては、チャドクガの幼虫などによるいわゆる毛虫皮膚炎の被害が後を絶たないが、患者がいつ、どこで毛虫の毒針毛による被害を受けたのか分からないケースも珍しくないという。日本臨床皮膚科医会副会長の浅井俊弥氏(浅井皮膚科クリニック院長)は、受傷機転を探る鍵として屋外作業歴の確認を挙げ、あらかじめ症例写真で皮膚炎のパターンを把握しておくことがスムーズな診断、治療につながると強調する
いつの間にか被害に <写真1>チャドクガの幼虫 ――成虫のドクガよりも、幼虫の毛虫による被害が圧倒的に多いと聞きます。 患者が受診する場合の大半は、ドクガの成虫よりも幼虫による毛虫皮膚炎です。容易になでたり触ったりしようと思う人は少ない見た目(写真1)をしていますが、何らかの拍子に触ってしまっていることが多い。接触後数時間を経てから症状が出現する場合もあるので、本人は身に覚えがないと言うものの、問診を進めれば取り込もうとした