千葉県市川市立中山小学校3年の山下律久(りっく)さん(9)が、独学で日本商工会議所の簿記3級試験に合格する快挙を成し遂げた。試験は今年2月に実施され、受験当時は8歳7カ月。同商議所は記録がないため最年少と断定はできないものの「これまで聞いたことがない」としている。【石塚孝志】

 同商議所によると、簿記3級は「基本的な商業簿記を習得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル」といい、2022年には11万3294人が受験し、合格率は43%。

「ゲームのプログラマーになって、会社を起こす」のが夢という律久さんは、小さい頃からかけ算や割り算をしたり、電卓を使ったりして問題を解くのが好きだった。簿記3級は、会社で経理を担当している父圭一さんから勧められ、昨年9月ごろから勉強を始めた。
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 律久さんは参考書を見ながら1人で学び、難しい言葉は簿記2級の資格を持つ圭一さんから教わりながら勉強した。「車や事務所などの固定資産の価値は、時間がたつにつれて減少するという減価償却の考え方に苦戦したけど、理解できて問題が解けたときは、なるほどと思って楽しかった」と律久さん。合格が決まった時の気持ちは「すごくやり遂げた感じがした」といい、さらに「来年か再来年には簿記2級を取りたい」と意気込む。

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