https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030913/athlon64.html
Athlon 64 3200+が対応マザーとセットで販売開始、7万円台
複数のショップに出回るも入荷数は少量のみ
数日前から予告されていたとおり、AMDのデスクトップPC向け64bit CPU「Athlon 64」の販売が複数のショップでついにスタートした。第一弾として登場したのは動作クロック2GHzの3200+モデルで、今回は並行輸入で入ってきたバルク品だという。
各ショップとも対応マザーボードとのセットで販売中で、実売価格は73,300円〜77,800円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。なお、気になるCPU単体の価格については、マザーボードとCPUクーラーの価格から逆算すると、現状のAthlon XP 3200+の相場（55,000円程度）とほぼ同等のようだ。
●廉価な64bit CPUが登場
4月にデビューしたサーバー/ワークステーション向けのOpteronと同じく、Athlon 64はAMD独自の64bitアーキテクチャ「AMD64」を採用するのが最大の特徴。同社では日本国内での正式発表を24日(水)に予定しており、そのため現時点ではオフィシャルな仕様は不明だが、Webサイト上では「将来の製品」とことわった上でAthlon 64に関する概要を公開中だ。それによれば、DDRメモリコントローラを内蔵するほかCPU−チップセット間の接続テクノロジとして転送速度6.4GB/sの「HyperTransport」を採用することなどが明らかにされている。
また、Athlon 64とOpteronの主な違いは「HyperTransport」のリンク数で、Opteronの3本に対してAthlon 64は1本に減らされている。そのほか、サーバー/ワークステーション向けで信頼性が重視されるOpteronでは「より厳しい検証・信頼性試験」が行なわれているという。
CPUの外観は、表面が銀色のヒートスプレッダで覆われている点などを含めOpteronによく似ている。そのヒートスプレッダ上には、OPNと思われる「ADA3200AEP5AP」という文字列が刻印されているが、現時点ではこれがどういった仕様を表わしているのかは不明だ。
●ファンはAthlon 64対応のAVC製
セットになっているマザーボードは、すでに単体販売が先行して始まっているMSIのK8T800チップセット搭載Socket 754マザーボード「K8T Neo-FIS2R」。付属のAVC製CPUクーラーは、同梱されているリテンションキットを用いて装着するタイプになっている。マザーボードをはさむように、金属製バックプレートとヒートシンク用の樹脂製リテンションフレームを取り付け、リテンションフレームにファン搭載ヒートシンクをネジで固定するというものだ。
ヒートシンク部分に記載されている型番は「Z7UB301001」で、AVCのWebサイト上に同型と思われる「Z7UB301」の製品情報が掲載されている。それによると、「Z7UB301」の主な仕様は、モータタイプがボールベアリング、ファンサイズが70×70×20mm、ヒートシンクサイズが78×68×37mm、ファン回転数が32℃時2,900rpm、42℃時5,400rpm。Opteron/Athlon 64用CPUクーラーとしてAMDから推奨されているという。
●正規流通品は24日発売
やはり気になるのはAthlon 64の実際のパフォーマンスだろう。これに関しては、USER'S SIDE本店がデモマシンを店内に設置しているので、気になる人はこちらを要チェックだ。
もう1点気がかりな各ショップの在庫状況については、残念ながら入荷を予告していたショップのほとんどにおいて、12日(金)夕方の段階で売り切れとなっている。ほかのショップも入荷数が少ないために、今回のセット品については早々に売切れてしまうことになりそうだ。
ただし、BLESS秋葉原本店では、正規流通のAthlon 64 3200+リテールパッケージ品を24日(水)発売予定として予約を受付中。予価は55,800円。今回の並行輸入によるバルク品を逃したとしても、正式発表と同時に正規流通品が単体で流通するようだ。
