https://news.yahoo.co.jp/articles/8a5175637a321b0749d97415138025e71bec28f8

高校の食堂 突然、営業中止に 委託業者と連絡取れず…県内で困惑広がる 広島

高校の食堂で寮生などに食事を提供していた委託業者が突然の音信不通。広島県内で困惑が広がっています。

【学校から保護者に届いたメール】※吹き替え
「本校の食堂を運営している業者の都合により、急遽、本日の食堂の営業が中止となり、今後の食堂営業につきましては現在、再開の目途はたっておりません」

広島市立高校の食堂で起きた突然の営業中止…。

【食堂が中止となった高校に通う生徒の保護者】
「金曜日のお昼過ぎてから連絡がきた。お昼ご飯を提供できないのできょうは急きょ4時間で下校させますと」

校長によると学校では寮生およそ70人が1日3食を食堂で食べることになっていますが、今月1日の朝食後に、食堂を運営している委託業者の調理員から「本社から指示があり昼から食堂の運営ができない」と告げられました。
そのため、昼には寮生以外の生徒も食堂を利用することから、その日、学校は急きょ、午前中のみの授業とし午後から臨時休校の措置をとりました…。

学校の食堂の運営を担っていたのは広島市中区にある「ホーユー」。
会社のHPを見ると幼稚園や学校、病院などの給食事業を展開しています。

【毛利記者が運営会社にTEL】
(発信音)「発信音は鳴りますが誰も出ません」

そこで、会社を訪ねると…。
従業員が「何も話せない」とこたえるのみでした。
学校側も教職員が電話や会社訪問などを行ったといいますが、いまだ”音信不通”だといいます。

食堂が中止となった高校に通う生徒の保護者】
「お弁当持参できる子はいいけど寮の子は困りますよね。今後新しい業者を探して運営していくのかもわからないので…」
Q戸惑いはある?
「そうですね」

困惑しているのは1つの学校だけではありません。

【県立三次高校・高木優子 事務部長】
「(今回の事態があり)お昼と夕食については市内の業者に協力してもらって食材費の範囲内で調達しています。朝ごはんも食材の金額範囲で私たちで調達して提供しようと思っています」

県によると三次高校など「県が運営している宿舎」のある県立高校「6校」の給食調理業務をホーユーに委託。
現在よりも前の契約でも実績があった学校もあり、決して新しい委託先ではなかったといいます。

【県立三次高校・高木優子 事務部長】
「いつまでこれが続くのかという点は(生徒に)心配してもらっているので短い期間で終わるようにという話はしています」

県の担当課も「生徒に負担がかからないよう今後の対応を検討している」としています。
一方、ホーユーを巡ってはこんな話も…。

【ホーユー側(吹き替え)】
「利益が出ないので食堂を継続できない」

県内にある別の高校では去年、ホーユー側から”食堂を継続できない”旨の話があり、今年3月末で契約を終了。
現在、食堂は閉鎖しています。

<スタジオ>
これまでの経緯
■今年1月、材料費や人件費の高騰を理由に値上げを申し入れられた。
 当時1日1050円だったが4月以降1日1250円になった。
 去年1年間は、明らかに質が下がっていたので学校から質を保つよう求めていた。
■先月31日、別件で連絡したがその時点で電話は通じず。
■今月1日、調理員が「本社から指示があり昼から食堂の運営ができない」
 契約は年度更新→契約期間は残っていた。

校長は「事前の連絡がなく今後の対応を考えるためにも提供がストップした段階で正式に連絡がほしかった」と困惑している。