■世界から注目される、日本の童貞率

「40%よりは低いものの、18~34歳で25%という驚異的な高さでした。
おそらく世界一高い童貞率でしょう。調査結果はまた世界規模でバズってしまいました。
特に30代の童貞率が10%以上という結果が衝撃的でした。欧米の調査では1~2%なんです。
調べてみると、日本では年収との相関関係が非常に強いことがわかりました。
同じ年齢で年収が100万円以下の男性の童貞率は800万円以上の男性の10~20倍。
経済格差が性的格差につながっている可能性が高いのです」

■日本の童貞率が高い理由――日本の童貞率が高い理由はなんだと思いますか?

「経済格差とも重なりますが、ひとつはスペック重視の恋愛観ですね。
日本の婚活サイトを見ると、男性のプロフィールページでは顔写真と年齢に加えて年収が入っていることが多いんです。
これは欧米では考えられません。
年収がひとつの条件としてオープンに評価されるのは、日本独特の文化です。
経済格差が広がり、女性の求める経済レベルに達する男性の数が少なくなっていると考えられます」

――ほかにはどんな理由が考えられますか?

「恋愛市場では自分を売り込まないといけないわけですが、そこで苦戦する人の割合が高い、という仮説もあります。
欧米は個人主義ですから、自分の意見を主張するトレーニングを子供の頃から受けています。

一方、集団主義が強い日本では、自己主張するスキルを身につける機会が少ないんです。
昔はお見合いとか職場のあっせんとか、周りの人が結婚相手を見つけてくれましたが、今は恋愛も自己責任です。
経済的なステータスの低い人は特に厳しいと思います。

https://wpb.shueisha.co.jp/news/lifestyle/2023/08/17/120309/