6～8月の世界の気温、過去最高に 国連「気候の崩壊が始まった」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1dc4e43586813fdd93ea1747530a46a9b556d868
国連の世界気象機関（WMO）と欧州連合（EU）のコペルニクス気候変動サービスは6日、今年6～8月の世界の気温は観測史上、最も高かったと発表した。海面水温も前例のない高さが続いている。国連のグテレス事務総長は声明で「気候の崩壊が始まった」とし、気候変動による「最悪の混乱」を回避するため、脱化石燃料の加速を呼びかけた。
発表によると、6～8月の世界の平均気温は16・77度で平年を0・66度上回る記録的な高さとなった。月単位では7月の平均気温が観測史上最も高かった。8月はそれに次いで2番目に暑い1カ月となり、産業革命前の水準より1・5度近く暖かかったと推定されるという。
また8月の平均海面水温は20・98度で平年を0・55度上回り、過去最高を記録した。8月の南極の海氷域面積は平年を12％下回り、同時期としては記録的な低水準となった。
今年は太平洋赤道域で海面水温が高い状態が続く「エルニーニョ現象」が7年ぶりに発生した。WMOは、今夏の地球規模での記録的な暑さは「エルニーニョの影響が本格化する前に起きている」と強調している。コペルニクス気候変動サービスのブオンテンポ所長は「気候システムの温暖化の明白な結果だ」と指摘した。【ニューヨーク八田浩輔】
