全国各地の学校の寮などで、広島市の会社「ホーユー」が手がける食事の提供が停止している問題で、広島県内にある県立高校では、教員が7日朝、コンビニエンスストアを訪れ、寮の生徒の朝ごはんを調達しました。

広島市中区に本社がある「ホーユー」は、学校の給食や学生寮、官公庁の食堂の業務などを手がけてきましたが、今月に入って、各地の高校や特別支援学校、警察学校などで給食や食事が提供できなくなっています。

このうち広島県庄原市の西城紫水高校では、寮の生徒24人の食事が提供されなくなっていることから、7日朝は午前6時半ごろに見田良彦教頭が近所のコンビニを訪れ、寮生の朝食用のカレーパンやわかめおにぎりを段ボールいっぱいに受け取り、寮に届けました。

3年生の男子生徒は「いろんなごはんが出ていたほうが、個人的にすごく楽しみでもありましたので、やっぱり前のほうが恋しいです」と話していました。

高校によりますと、これまで朝食は1食当たり230円の予算で用意していましたが、現在は300円かかっていて、差額については、学校の活性化のために地域の住民からの募金でまかなっているということです。

見田教頭は「突然のことで生徒も驚いていました。会社には一日でもはやく誠意ある対応をしてもらいたいです」と話していました。

「ホーユー」は事業の継続が困難になったとして、裁判所に破産手続きを申請するとしていて、食事を提供していた全国のおよそ150の施設のうち半数近くで提供できなくなっているということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230907/k10014186601000.html