ペンシルベニア州チェスター郡にある刑務所から囚人が脱獄した事件で、捜査当局は脱獄の様子を捉えた監視カメラの映像を公開した。現在、市民に情報提供を呼びかけている。

先週木曜日に脱獄したのはダネロ・カバルカンテ受刑者(34)。元恋人を刺殺したことにより第一級殺人罪で有罪判決を受け、先週仮釈放なしの終身刑を言い渡された。

犯行は凶悪極まりなく、元恋人を、その子供がいる前で、髪をつかんで地面に投げ、心臓、腎臓、肺、肝臓を含むほぼすべての臓器を38回刺し、失血死させた。ブラジルでも殺人の容疑で指名手配されているという。

公開された映像には、カバルカンテ受刑者が壁と壁の間を体を水平にして器用に登る様子が撮影されている。

脱走したのは第6運動場とよばれる施設で、今年5月にも脱獄があったばかりだった。前回の脱獄事件を受け、屋根にかみそり鉄線を設置したという。

NBCによると、刑務所には160台の監視カメラが設置されていたが、気がつく者はいなかった。

カバルカンテ受刑者が運動場に入ったのは午前8時33分で、8時51分に脱獄をはかった。

カバルカンテ受刑者のグループが房に戻ったのは9時35分で、看守が囚人が足りないことに気がついたのは午前9時45分だったという。ロックダウンして捜索が行われたが見つからず、脱獄警報が慣らされたのは午前10時01分だった。

チェスター郡地区検察の発表によると、脱獄した日の深夜、刑務所から2.4キロ離れた住宅街に設置された監視カメラにカバルカンテ受刑者の姿が捉えられた。

住民らには屋内に留まり、車を施錠するよう要請する一方で、監視カメラなどに不審な点があれば通報するよう呼びかけている。拘束につながる情報を提供したものには1万ドルの賞金を与えるとしている。

https://www.mashupreporter.com/murderer-escape-from-pennsylvania-prison/