損保ジャパンの白川社長が辞任の意向 ビッグモーター問題で引責か

 中古車販売大手ビッグモーターによる保険金の不正請求問題で、同社との取引シェアが大きい損害保険ジャパンの白川儀一社長が、辞任する意向を固めたことがわかった。白川社長は不正の疑いを認識しながら、一時見合わせていたビッグモーターとの取引を再開するよう、社内の会議で促していた。経営責任を取って辞任するものとみられる。

 白川社長ら同社の経営陣は8日午後に会見を開き、一連の経緯を説明する。

 関係者によると、損保ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険の3社はビッグモーター従業員らからの内部告発を受け、昨年6月に同社への事故車の紹介を止めた。

 ビッグモーターは、故意の不正ではなく「作業者の過失によるもの」などとする報告書を損保各社に提出したが、不正を告発した従業員への聞き取り内容を書き換えた疑いがあった。

 損保ジャパン社内では、追加調査の必要性を訴える役員もいたが、ビッグモーターとの関係が悪化することを懸念した白川社長が、同年7月の役員会議で取引の再開を提案した。損保ジャパンは同月中に取引を再開した。

 この問題では親会社のSOMPOホールディングスが社外弁護士による調査委員会を設置して取引再開の判断が適切だったかを調べている。
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