中国人観光客「やめておけと止める友人いた」処理水問題で訪日敬遠の客出始める キャンセル者出るツアーも
https://www.fnn.jp/articles/-/584655
東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出開始から2週間あまり。
中国政府が水産物の輸入禁止など反発を強める中、訪日を敬遠する観光客も出始め少しづつ影響が広がっています。
富山県内の観光関連の事業者からも、問題の長期化を懸念する声が聞かれました。
8月24日に開始された、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出。
政府や東京電力が、これまでに行った周辺海域でのモニタリング調査では、放射性物質であるトリチウムの濃度が、いずれも基準値を下回っていることが確認され、科学的に安全であることが示されています。
一方、中国政府は、処理水を「核汚染水」と呼び海洋放出を批判していて、依然、日本産の水産物の輸入停止措置を継続しています。
こうした中国との対立は、県内の経済にも、影響を及ぼしています。
富山空港と中国の上海を結ぶ国際定期便は8日に運航が再開されましたが、富山市の旅行会社、ニュージャパントラベルによりますと、富山を訪れるツアー参加者の1割にキャンセルが出ている状況だということです。
9日の便で富山空港を訪れた人たちに話を聞いてみると…。
中国人観光客からは、処理水放出に対し不安の声が聞かれ、観光への消費行動にも変化が出始めていて、県内最大の温泉街、宇奈月温泉にもこの影響は少なからず広がっています。
実際、取材に訪れたこの日も、中国本土の人の利用はありませんでした。
一方で、他のアジア諸国からの利用にはほとんど影響は見られないといいます。
*香港からの観光客
「私たちは心配しない。日本政府を信用している。詳細なデータを公表しているし隠していない。だから心配はしていない。だから日本に来た」
この旅館では、コロナ禍前の秋の行楽シーズンには中国本土の利用者が海外旅行者の1割から2割を占めていただけに、問題の長期化を危惧しています。