子どもの遺体散乱「地獄」 マリウポリ劇場空爆1年
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 【キーウ共同】ウクライナ東部ドネツク州の激戦地マリウポリで、避難者で混雑する劇場がロシア軍に空爆され、多数が殺害されてから16日で1年。現場にいた生存者2人が取材に応じ「子どもたちの遺体や肉片が散乱し、地獄のようだった」と証言した。ロシアは大破した劇場の一部を解体。戦争犯罪の「証拠を隠滅する試み」(ウクライナ閣僚)と非難が高まる。

 劇場脇には攻撃を防ごうと、上空の航空機から視認できるほど大きくロシア語で「子どもたち」と書かれていた。マリウポリ市議会は空爆9日後、約300人が死亡したと発表したが、街は昨年5月にロシアに完全制圧されており、死者数は今も確定していない。

 ナタリア・フレベネツカさん(48)は、夫ミハイロさん=当時(50)=と長男(23)と3人で避難。ミハイロさんは昨年3月16日午前の空爆直前、食事を準備するため屋外の調理場に出たところ爆発に巻き込まれ、がれきの下敷きになった。