桜のジャージーファン古着 利用気持ちを1枚に

フランスで開催されているラグビー・ワールドカップ(W杯)で、日本代表の選手たちがまとう「桜のジャージー」には、ファンから集めた古着が再利用されている。
“最高の出来”と称された前回モデルをどうすれば超えられるか――。製作を担ったゴールドウイン(本店・小矢部市)は、環境に優しく激闘に耐えるタフな一枚を作り上げた。

■思い詰まった1266枚
製作は20年春から始まり、糸のもとになる素材づくりにゼロから挑んだ。強度を左右するPET樹脂の粘度や、軽量性に関わる糸の太さを変え、3年の試行錯誤を経てようやく納得のいく素材ができあがった。

22年7月には回収プロジェクトもスタートした。古着のリサイクル事業を行う「 JEPLANジェプラン 」(川崎市)が協力。全国のカンタベリーの店舗に加え、同月に日本代表の親善試合が行われた東京・国立競技場でも回収が実施された。

同社の高杉賢治さん(31)は「限られた時間内で何枚集まるか心配したが、石塚さんの思いに強く共感した」と話す。1か月で前回大会のモデルや学生時代に着ていたウェアなど、ファンの思いが詰まった計1266枚(約600キロ)が集まった。

https://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20230912-OYTNT50037/
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