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力団組織においては、子分相互の間においても厳重な上下関係があります。
つまり、「分違い(ぶちがい)」といって、暴力団社会における一種の人物的な重みの違い、すなわち「貫目(かんめ)」の違いによって、上下的な関係がきまり、兄弟盃(的屋系暴力団では義兄弟盃)と言われる盃事によって、擬制の兄弟分となるわけです。
もっとも、最近では親子盃と同様に盃事を省略したり、盃事そのものを簡略にする場合も多くなっているようです。
この兄弟盃には2種があって、その1つが、その暴力団の組織内部における子分間相互の兄弟分の関係、もう1つが、他の暴力団員との間に結ばれる兄弟分(出先の兄弟)関係ですが、何れの場合も親分の許可を得た上で盃事を行うわけです。
正式の盃事は、親子盃で説明しましたように、吉日を選び、祭壇を設け、羽織・袴に威儀を正し、厳粛な雰囲気の中で古式に則って儀式を行うわけですが、その模様については割愛します。
ところで、一口に兄弟分といっても、その中身は「五分の兄弟」「五厘下りの兄弟」「四分六の兄弟」「七三の兄弟」「二分八の兄弟」に分かれており、その差が開くほど服従関係が強まります。

●五分の兄弟
最狭義の兄弟分のことで、上下関係なしの対等な関係にある兄弟分です。お互いに「兄弟、兄弟」と呼び合います。
往時、この盃事では、盃を中央におき紙で樋を2つ作り、この樋で同時にお神酒を飲んだと言われ、それに由来して「飲み分けの兄弟」ともいいます。昨今では、盃を2個用い交盃します。
http://www.web-sanin.co.jp/gov/boutsui/mini08.htm