岸田文雄首相が10月にも統一教会(現・世界平和統一家庭連合)への解散命令を請求する方針を固める中、
教団が6000人にも及ぶ日本人の2世信者を韓国・京畿道加平郡清平にある本部に呼び寄せ、
9月12日から20日の日程でイベントを開催中であることが「 週刊文春 」の取材で分かった。

昨年11月以降、政府は「質問権」を行使し、統一教会の調査を進めてきた。
教団トップの韓鶴子総裁(80)は「岸田をここ(韓国の本部)に呼びつけて、教育を受けさせなさい」と発言するなど反発してきたが、
ここにきて急転直下、解散命令請求を行う方向で調整が進められている。

統一教会関係者が語る。

「強気の発言とは裏腹に、韓総裁は岸田政権の解散命令請求に相当な危機感を持っています。
だからこそ、日本の“2世信者”を韓国に集めたのです」

・2世信者6000人が集まる“洗脳合宿”を開催
目下、2世信者たちが参加しているのは「真の父母様主管 HJ天苑特別修練 Japan TOP GUN College(JTGC)」
という教団イベントだ。9月12日から20日の日程で開催され、
クライマックスは17日午前9時30分から行われる「神日本 2世圏総会」と題された特別集会だ。

「総会には全ての2世信者が集まります。その数なんと6000人。
清平の教団施設の中でも特に広大な2万5000人が収容可能な『清心平和ワールドセンター』という場所で開催され、
韓総裁も登場する予定です。“お言葉恩賜集会”のような雰囲気となるでしょう」(同前)

なぜこのタイミングで2世信者を“狙い撃ち”する形で一大イベントを開催したのか。
前出の統一教会関係者は「解散命令請求対策です」と明かす。

「実際に解散命令請求が行われれば、統一教会はオウム真理教レベルの“犯罪者集団”のような扱いを日本社会で受けるでしょう。
その影響を最も敏感に受けるのは2世信者たち。教団は彼らの大量離脱を懸念しているのです。

実際に、昨年7月の晋三元首相銃撃事件以降、多くの2世信者が脱会した。教団はこれを何としてでも防ぎたい。
そこで“解散命令請求報道”から目を逸らさせ、『私たちは大丈夫だ』と洗脳するために韓国に集めることになったのです」(同前)

・現地の日本人を直撃すると…
記者はJTGC初日の9月12日、教団本部がある韓国・清平を訪ねた。
周辺一帯は“統一教会タウン”となっており、広大な敷地内に複数の建物が存在している。

「大聖殿」と呼ばれる建物に若者たちが早足で出入りしていた。
中を覗いてみると、1000人は収容できそうな大教室に整然と椅子が並べられ、大勢の若い男女が壇上の男性牧師の話を聴いていた。

若者たちは大きな声でこう叫んでいた。

「アボニム!(お父様の意味、文鮮明氏のこと)、オモニム!(お母様の意味、韓鶴子氏のこと)、サランヘヨ!(愛しています)」

彼らは日本人の2世信者なのだろうか。建物から出てきた若者に声をかけた。首には日本の姓が記されたネームプレートが下がっている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/157b85897a812675cb84bcf1233bbd822efa189a