イギリスのテレグラフの報道によればウクライナの国会議員ユーリー・ミシアギンは9月10日、自身のTelegramでロシア兵が後退する味方を誤って攻撃し、61人が死傷したと述べた。場所は東部、ドネツク空港近くのロシア軍陣地。ここに展開していた部隊が後退し、別の陣地に移動しようとしたところ、他のロシア軍部隊がこれを陣地を奪還しようとするウクライナ兵と誤認。味方に向かって、砲撃を開始した。後退しようとした部隊はこれに足止めをくらい、味方の砲撃に耐えることになる。その結果、27人が死亡。34人が負傷したが、その半数は手足がもげるなどの重傷を負った。この後退していた部隊は全滅した。このロシア軍の同士討ちについて、ウクライナ軍の将軍はフェイスブックに投稿し、ロシア軍の訓練不足が今回の同士討ち事件につながった可能性があることに言及している。後退、攻撃をおこなった部隊がそれぞれロシア軍正規兵なのか、はたまた動員兵なのか、親ロシア派武装組織なのかは明らかになっていない。特に東部戦線はチェチェンやワグネルなど、指揮系統が異なる部隊が複数点在していたこともあり、連携や情報伝達ができておらず、訓練不足も相まって稚拙な同士討ちは度々起きていた。

アメリカ軍の統計では戦場の死者の内、2~25%が同士討ち、いわゆるフレンドリーファイアと言われているが、此度のウクライナとロシアの戦争ではその比率はもっと高いかもしれない。

https://milirepo.sabatech.jp/russian-troops-mistakenly-attack-retreating-allies-killing-more-than-60-people-in-mutual-fire/