プリゴジン氏の「亡霊」、SNSに広がる混乱の火種
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00006790Y3A900C2000000/
8月下旬、6月に反乱を起こしたロシア民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏が不慮の墜落死を遂げた。
SNSを政治闘争の舞台とする同氏の手法は、長期化するウクライナ侵攻の中で確立された。
ネット上には混乱の火種が広がり、ロシア政府の言論統制の足かせとなっている。
過去に米大統領選へのネット情報工作に関与したプリゴジン氏は、
ウクライナ侵攻においてもSNS「テレグラム」を戦略的に使った。
政敵に不都合な情報を動画などで次々と発信し、世論を味方につけて発言力を高めた。
プリゴジン氏の勢いを後押ししていたのはテレグラム上の「軍事ブログ」だ。
メディア統制が進むロシアにおいて、政府やテレビが伝えないウクライナ侵攻の前線などの情報を伝達する。
ワグネル関連のアカウントは軍事ブログネットワークの一部となり、お互いの投稿を拡散し合うことで影響力を強めていった。