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ノンアルコールビール愛好家たちがハマる“沼” 「酔わずに飲めるなんて最高!」「終わりがないからずっと飲んじゃう」

アルコール分が入っていないビールテイスト飲料、いわゆる「ノンアルコールビール」。車を運転する時や、断酒の際など“ビールの置き換え”として飲む人も多いだろう。しかし、中には「ノンアルコールビールこそが好き」という愛好家もいる。

毎日飲んでいるうちに「早くノンアルコールビールを飲みたい」と感じるようになってきたという人も

 ビール好きにとっては物足りなさもあるノンアルコールビールだが、そもそもそんなにお酒が得意ではない場合、“ノンアルコールビールでちょうどいい”という人もいるようだ。

 都内に住む会社員・Aさん(30代男性)は、こう話す。

「私はあまりお酒が強くないのですが、それでも飲みたいことがあります。1日の終わりにビールを1杯『プハーッ』と飲むと爽快さがありますよね。でも、飲むとすぐに気持ち悪くなってしまい、爽快感が台無し……。

 でも、ノンアルコールビールであれば酔わずに爽快感だけを味わえる。別にアルコールを摂取して酔いたいわけではなく、あの気持ち良い1杯を楽しみたいだけなので、私にしてみれば、『酔わずに飲めるビールなんて最高!』という感じです」

ノンアルコールビールの味が好き
 お酒に弱いわけでもないが、単純に「ノンアルコールビールの味が好き」という人もいる。神奈川県に住む自営業・Bさん(40代女性)は、ほぼ毎回夕食時にノンアルコールビールを飲んでいるという。

「もともとビールのしっかりした飲み口より、発泡酒のライトな飲み口のほうが好きなんです。ノンアルコールビールは、最初はちょっと物足りないかなと思っていましたが、何度か飲んでいるうちに、あの軽い感覚がおいしいと感じるようになってきました。

 ただ酔わないので、何杯でも飲めてしまう。気づいたら350ml缶のノンアルコールビールを3〜4杯くらい続けて飲んでいることもあって、“終わり”がないのは危ないかもと思っています(笑)」

断酒できている気がしない
 実際、その“終わりのなさ”を感じているのは都内在住の会社員・Cさん(40代男性)だ。断酒のためにノンアルコールビールを飲んでいるうちに、その“沼”にハマったという。

「独身の頃は毎日のように飲み歩いていて、家でも缶ビールを何杯も飲む生活をしていました。でも、さすがに健康に悪いと思って、結婚して子供ができたことを機に断酒を決意。とはいっても、いきなりお酒を断つのは難しかったので、晩酌時にノンアルコールビールを飲むようになったんです」

 最初はノンアルコールビールを「まったくおいしいとは思わなかった」というCさん。しかし、毎日飲んでいるうちに「早くノンアルコールビールを飲みたい」と感じるようになってきたという。

「暑い日に『ビールを飲みたい!』と思うのとまったく同じ感覚です。以前は居酒屋で生中を4〜5杯くらい飲むこともあったし、家で晩酌するときでも缶ビールを4本くらい飲むこともありました。

 今ではそれが完全にノンアルコールビールに替わっていて、特に家では結構な本数を飲んでしまいます。通常のビールであれば“酔って眠くなってそこでおしまい”というのがあったのに、ノンアルだとそれがない。配信ドラマを一気に観ながら、気づいたら10本くらいのノンアルコールビールを飲んでいたこともあります」(Cさん)

 おかげで断酒には成功しているCさん。しかし、ビールがノンアルコールビールに代わっただけで、生活習慣が変化したという意識はないという。

「なんだかまったく断酒できている感覚がないんです。もちろんアルコールを摂っていないのだから、以前に比べれば健康的ではあるんですが、なんとなく“依存している”という感覚が芽生えてきている。とりあえず、飲みすぎないようにできる限り自制するように心がけています」(Cさん)

 ノンアルも飲み過ぎには気をつけたい?(了)