ウクライナ支えたポーランド、関係険悪に 「もう武器提供しない」
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ポーランドと、その支援を受けてきたウクライナとの関係が急激に悪化している。ウクライナ産穀物の禁輸をめぐる対立が引き金で、ポーランドのモラビエツキ首相は20日、ウクライナへの武器供与の停止にまで言及した。

きっかけは、欧州連合(EU)の行政機関にあたる欧州委員会の15日の決定だ。ポーランドを含む中東欧5カ国の農業を保護しようと規制してきたウクライナ産穀物輸入について、規制を延長しないと判断した。

 来月15日に総選挙を控えるポーランドのモラビエツキ政権は強く反発し、独自に禁輸を続けると発表。一方のウクライナは、国際義務に反しているとして世界貿易機関(WTO)に提訴した。

 19日には、ゼレンスキー大統領が国連総会の演説で「彼らは自分たちの役割を演じているように見えるかもしれないが、実際にはモスクワの役者のための舞台設置を手助けしている」と発言。名指しはしなかったが、「欧州の友人」に対しての批判で、ポーランドなどを念頭にしたことは明らかだった。

「ウクライナはおぼれゆく人のよう」ポーランド大統領