「もう終わりと肩を落としていたところに…」閉店決めた人気ラーメン店に“救世主” フィリピン出身女性が受け継ぐ『味噌カツラーメン』(テレビ高知)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1a1679241458586390a653fd40f412f254170bb7

8月末、多くの人に惜しまれながら閉店したラーメン店が、高知市にあります。店主のもとに「この味を残したい」という救世主があらわれ、いま、営業再開に向けて動き始めています。

【写真を見る】「もう終わりと肩を落としていたところに…」閉店決めた人気ラーメン店に“救世主” フィリピン出身女性が受け継ぐ『味噌カツラーメン』

高知市福井町にあるラーメン店「麺屋なかひら」。創業から12年間、店主をつとめていたのが中平和彦さんです。

中平さんは、2011年に味噌にこだわった味噌ラーメン専門店として高知市で「麺屋なかひら」をオープン。当初からの看板メニューは『味噌カツラーメン』です。2013年には東京ラーメンショーにも出店して人気を得るなど、多くの人に愛されてきました。

順調に進んでいたところを突然襲ったのが新型コロナウイルス。店は何度も休業することになります。厳しい経営状況が続く中、中平さんは精神的にも追い込まれ、“閉店”という苦渋の決断を下します。

▼中平和彦さん「そのときそのときで必死でやってきて、けど、もうどうにもならなくなった。長引くコロナの影響、原材料の高騰であったり光熱費が上がったりとどんどん厳しくなってきて、そこに体調不良も重なって。『もうこれ以上は頑張るのは無理かな』という形で“閉店”。」

そんな中、店にとって「救世主」となる女性があらわれたのです。フィリピン出身の山下アイリンさんです。

7年ほど前から高知市に住むアイリンさんは「麺屋なかひら」の常連客だった夫と初めて店を訪れた際、ラーメンの温かみに感動したと話します。閉店を知ったアイリンさんは“あの味をなくしてはならない”と、迷わず動きました。

▼山下アイリンさん「最初聞いたときは、その味がなくなるっていうことはショックだった。ショックしかないからこそ、自分が味を受け継ぎたいってすごく思った。閉店するんだったら自分が手を上げますということを伝えた。」

アイリンさんは9月12日から修業を始めていて、出汁の取り方や麺のゆで方などを懸命に学び、中平さんの思いを受け継いで店を復活させようと、奮闘しています。

▼山下アイリンさん「やっぱりラーメンを作るのは楽しい。もっともっと今の方がもっと楽しい」

▼中平和彦さん「『ありがたい』しかない。本当にもう終わりっていうことで肩を落として片付けしてたような状態に言ってきてくれた。うちの味とのれんをやってもらえるんやったらやってもらいたい。」

これまでにもいくつかのラーメン店で働いてきたというアイリンさんには、大きな夢があります。

▼山下アイリンさん「親密に優しさやハートのある師匠のもとでお客さんにも愛のあるラーメンを提供したい。夢がフィリピン(に店を構えたい)という目標があるので「麺屋なかひら」を広げていきたい。」

「救世主」が引き継ぐ「麺屋なかひら」。修業を続けながら、10月には本格的に営業が