ロシア依存の原発で電気代安く 「東方開放」ハンガリー、狙いと課題
https://www.asahi.com/articles/ASR9P63J6R8HUHBI00D.html

中欧ハンガリーの首都ブダペストから車で南に約1時間。
ドナウ川沿いにある人口約2万人の町、パクシュには、国内で唯一の原発がある。

7月下旬、パクシュ原発を訪れた。
関連企業を含め約5千人が働く原発は2022年、ハンガリーの総発電量の47%にあたる電力を供給したという。
電力供給での原発依存度は高い。

4基の原発はすべてロシア型原子炉で、いずれも1980年代に運転を始めた。
原子炉を含む主要部分は旧ソ連製で、経済相互援助会議(コメコン)の国際分業体制のもとでつくられた旧共産圏の製品も多く使われているという。
燃料も運転開始当初から旧ソ連製で、今もロシア国営企業で、原子力ビジネスを一手に担うロスアトムグループからすべて購入する。

ハンガリーを含む中東欧諸国のロシア依存は冷戦時代の歴史的なつながりなどもあって、今も色濃く残っている。
ブルガリアやスロバキアなど旧共産圏の中東欧諸国には同様にロシア型原子炉が多い。