ロンドン警視庁で銃の携行を拒否する警官続出…黒人に発砲した同僚の起訴に抗議

【ロンドン=蒔田一彦】英主要メディアによると、ロンドン警視庁で銃の携行を拒否する警官が続出している。黒人男性に発砲して死亡させた同僚警官が殺人罪で起訴されたことに抗議した動きで、銃の携行が認められた警官の約1割に当たる300人以上が携行を拒んでいるとの報道もある。

ロンドン警視庁はテロが起きた場合、十分に対応できない恐れがあるとして軍に支援を要請した。国防省は24日、「必要となればテロ対策の緊急支援を行う」との声明を出した。

車を運転していた24歳の黒人男性が昨年9月、警察の追跡を受け、警官に頭部を撃たれて死亡した事件が発端となった。男性は武器を持っていなかった。警官は殺人罪で起訴され、今月21日に裁判所へ出廷した。

 ロンドン警視庁の大半の警官は銃を携行しておらず、公衆に危険を及ぼす事件への対応や王室や議会の警備などを担当する一部のみが携行を許可されている。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230925-OYT1T50065/