就職に苦労した「就職氷河期世代」と比較して「Z世代」は売り手市場だといわれます。就職の難易度に差のある両者において、平均年収という面で見ると、どのように違いが出るでしょうか。

就職氷河期世代(おおよそ1990年代から2000年代に就職活動をした世代)とZ世代(1990年代中盤から2010年代に生まれた世代)がそれぞれ社会に出て働きはじめた当時の収入や就職状況について、まとめてみました。

就職氷河期世代の時代とZ世代の時代とでは、就職難易度にかなりの差があるようです。正社員として就職することの難易度を図る方法にはさまざまなものがありますが、ひとつ有名なものに「有効求人倍率」があります。

有効求人倍率とは、求職者1人当たりにどれだけの求人があるかを示す指標です。1を上回れば、1人に1件以上の求人がある、いわゆる「売り手市場」になって、求職者に有利な状況になります。逆に1を切れば、1件の求人を2名以上で取り合う、いわば「買い手市場」になり、就職の難易度は高くなります。

「就職氷河期」に当たる2000年におけるパート職を除いた有効求人倍率は、年度平均でわずか0.49です。1を大きく下回っており、かなりの買い手市場です。数字だけで見れば、2人の求職者に対して1人分も求人がない状態です。

その一方で、2021年の有効求人倍率は年度平均で1.16と、1を上回っています。1人に1件以上の求人がある状態となり、求職者に有利な売り手市場です。

このように、就職氷河期世代とZ世代とでは、売り手市場といわれるだけあってZ世代の時代の方が就職は有利になるようです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ebf3f76a954b3bb1ff5e3642b37b72e42d217520