現在、世界各国に広がる新型コロナウィルスの脅威の陰で、地球規模で食糧難に陥る人たちが急増しています。国連が飢餓のパンデミックと呼び、8億人が飢餓状態にあると見られている。

一方、私達の暮らす日本は世界一とも言われる飽食を謳歌しています。

廃棄食品を豚の飼料に加工する工場が神奈川県相模原市にあるが、ここには毎日35トンもの食品が運び込まれる。

スーパーやコンビニから出た大量の食品、まだ十分に食べられる食品がほとんどで、賞味期限内のものも少なくない。


廃棄食品から豚の飼料を作る会社の人の話。

「常に365日24時間 お弁当とかオニギリがコンビニとかに並んでいますよね。このためにはどうしてもフルタイムで作り続ける。いつでも何でも食べられるところの裏側にこういった状態になる」

日本の食品ロスは年間612万トン。これは国連などが世界各地で行っている食糧支援の約1.5倍にもなる。


飽食と飢餓、今、世界は二つに切り裂かれている。

国連世界食糧計画・WFPのデイヴィッド・ビーズリー事務局長は、食糧危機の背景には大きな矛盾があると指摘する。
「今、地球上では世界のすべての人々を食べさせるために、十分な食料が生産されているということは大切な事実です。しかし現在の食料システムは持続可能ではありません。

ひとたび何らかのショックが加わると貧しい人たちはすぐにその代償を払わされます。新型コロナはすでに脆弱だったシステムをさらに悪化させたに過ぎないのです」


2019年、全世界で生産された食料は26.7億トンと生産量は過去最高を記録した。これを世界の人口7794799000人で割ると、一人一日2,348キロカロリーと、生存に十分な量の食料を生産していた。しかし、世界の飢餓人口はパンデミックの六年前から上昇し続け、8億人が飢えている。


持続可能ではない脆弱な食料生産システムの一つに「肉食」がある。肉食は自然に大きな負荷をかけていることが分かった。

牛のエサに与えられている大量のトウモロコシは、牧草に比べて経済効率が高く肉の生産を増やせる。
牛肉1キログラムを作ろうと思うと、穀物は6〜20キログラム必要だと言われている。


(略)
https://tyottonow.com/2030-2/