https://news.yahoo.co.jp/articles/4fa324be8f94161b816cf3808d2ec45371128db6
ブルームバーグ): 中国の不動産開発大手、中国恒大集団の許家印会長が警察の監視下に置かれている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、許会長(64)は警察当局に今月連行され、指定された場所で監視されている。

許氏がいわゆる「居住監視」に置かれている理由は不明。この居住監視は正式な拘束、あるいは逮捕には及ばず、同氏が刑事訴追される見通しであることを意味するわけではない。

だが、中国の刑事訴訟法によると、この措置では許可なく指定場所から離れたり、他人と会ったり、意思疎通を行ったりすることはできない。パスポートや身分証明書を警察に渡す必要があるが、居住監視の期間は6カ月を超えることができないとされている。

中国不動産開発大手また揺らぐ-習指導部の住宅危機封じ込めに逆風

今回の動きにより、中国恒大を巡る状況は刑事司法が絡む新たな局面に入ったことが示唆されている。同社を巡っては、ウェルスマネジメント子会社の一部従業員が今月拘束された。中国メディアの財新が先日報じたところでは、最高経営責任者(CEO)を務めていた夏海鈞氏と最高財務責任者(CFO)だった潘大栄氏も拘束された。

自社の債務再編案を見直す必要があると突如発表したことで金融市場を揺るがし、清算リスクを高めた中国恒大の命運を巡る疑念はさらに強まることになる。