http://toyokeizai.net/articles/-/181023
英国地下鉄、日本と違う「痴漢冤罪」への対応
いきなり警察に引き渡すことはしない

日本ほどではないが、ロンドンもピーク時の混雑はかなり激しく、自分の体や、持っているカバンが他人に触れることは避けられない。
筆者も、カバンが当たったことで女性からにらまれたり、わざとらしく振り返られたりした経験がある。
やましいことを何もしていなくても、あまり気分が良いことではないが、幸いなことに立錐の余地もないほど混雑しているわけではないため、空いている場所を見つけて移動し、そこへ立つようにしている。

痴漢というと体を触るなどの行為をイメージするが、TfL(ロンドン交通局:以降「TfL」と表記)ではいわゆる一般的な痴漢行為のみならず、体を擦りつける行為や、いやらしい視線で相手を見つめる行為、また性的な発言をすることなども含めるとしている。
多くは、明らかに痴漢行為とみなしてよいものばかりだが、視線については、たまたま目があったとか、偶然視線の先に相手がいた……なども考えられ、また「いやらしい視線で見る」という定義もいまいちあいまいだ。
それこそ、自意識過剰な人や、たまたま気分が不愉快だったからといって通報されたらたまったものではない。

写真:朝ラッシュ時の地下鉄は乗り切れない人も出る。車体が小さいので、余計に圧迫感を感じる。
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■ ロンドンには専門チームが

そうなると、やはり冤罪も少なからず発生する。