東北大が昆虫の筋力制御の共通特性を発見 - サイボーグロボット実現に光

掲載日
2023/09/29 11:19
著者:鶴海大輔

東北大学は9月28日、昆虫サイボーグの運動制御のための基礎的研究の一環として、ナナフシの脚筋に電気刺激を与え、その刺激に応じて筋肉が発生する力とそれに対応する関節トルクの変化を評価した結果、電気刺激の入力時間と生成される関節トルクとの間には線形関係があることを確認し、ナナフシの関節トルク生成において個体間で見られる共通の特性と個体差による変動の特性を明らかにしたと発表した。

同研究成果は、東北大大学院 工学研究科の大脇大准教授らと、独・ビーレフェルト大学の研究者が参加した共同研究チームによるもの。詳細は、生物学分野の専門誌「eLife」に掲載された。

近年、災害現場での捜索活動などを目的として、昆虫の卓越した運動能力と電子部品などを組み合わせた「昆虫ハイブリッドロボット(サイボーグ)」の研究が注目を集めている。微細加工技術の革新により、昆虫の生体とロボットを融合させる技術が発展しており、運動や飛行の操作および制御を目指す研究への関心が高まっている。

https://news.mynavi.jp/techplus/article/20230929-2781419/