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 9月27日にポスタービジュアルが発表された福原遥(25)と水上恒司(24)のダブル主演映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(12月8日公開)の略称「あの花」をめぐり、カンカンガクガクの議論になっている。

 2011年に放送されたテレビアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」も、ファンの間では「あの花」と呼ばれているからだ。アニメの方の「あの花」は12年に漫画化、13年に劇場版が公開、15年には実写ドラマも放送された。

「昨年は舞台版も上演と、長く愛されている作品だけに、ファンは《パクりだ!》と怒り心頭なわけです。最近はSNSで拡散してもらうために、映画やドラマはあれこれ略称を工夫しますが、被らないようにかなり気を使っているのも確か。実際に《あの花》で検索すると、トップに出てくるのはアニメの『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』です。これじゃ福原さんと水上さんの映画の宣伝にもつながりませんからね」(エンタメサイトディレクター)

 それどころかアニメファンの不興を買ってしまうようでは、福原や水上にすれば、とんだトバッチリだろう。

「芸能人の愛称にしても、たとえば今となれば《マツケン》と言えば、『マツケンサンバ』の松平健さんでしょうが、ひと昔前は松山ケンイチさんもそう呼ばれていた。《アッコさん》も一般的には和田アキ子さんでしょうが、業界内では松本明子さんをそう呼ぶ人もいる。最近では《ふみきゅん》と聞いたら、ジャニーズファンならA.B.C-Zの河合郁人さんを思い浮かべるでしょうけど、広島県民は岸田文雄首相かもしれませんし……」(在京キー局プロデューサー)

 確かに《ふみきゅん》で検索すると、粒あんの大福をどら焼きの生地で挟んだ「広島ふみきゅん焼き」もヒットする。

■“数”がモノを言う

どちらも言い分があって、なかなか論争の“出口”はないでしょうが、結局は“数”がモノを言うわけです。商標登録しているとかになると話は別ですが、いくら《こっちが先》と主張したところで、検索して先にヒットする方が勝ちというか、マツケンしかりアッコさんしかり、数で勝った方が世間一般の常識として定着していくわけです。《あの花》も現時点では完全にアニメに軍配が上がりますが、福原さんと水上さんの映画が信じられないほどの大ヒットとなれば、形勢は逆転するかもしれませんよ」(前出の在京キー局プロデューサー)