あしなが育英会ピンチ 高校生の奨学金希望者増、56%が受け取れず
10/19(木) 6:30配信

 病気や災害で親を亡くした子どもなどを支援する「あしなが育英会」で今年度、希望する高校生の約半数が奨学金を受け取れなかったことが、育英会への取材でわかった。制度を充実させたことなどで申請者が増え、財政的に賄いきれなかったといい、募金への協力を広く呼びかける。

 育英会が運営する奨学金には、返済が不要な「給付」と、20年以内に無利子で返済が必要な「貸与」とがあり、高校生や大学生、大学院生、専門学校生は、1人当たり月3万~9万円を受け取ることができる。

 公立高校の生徒には昨年度まで、月2万円の給付と月2万5千円の貸与をしてきた。しかし「高校進学を諦める生徒をなくすため、高校生への給付をより充実させたい」との狙いで、今年度から高校生は月3万円の給付のみに変更した。

 その結果、全国で高校生の申請者は今年度、過去最多の2629人に。昨年度(1934人)より約36%増えた。昨年度に奨学金を受けられなかったのは520人(約27%)だったが、今年度は1461人(約56%)に上ったという。

 育英会の担当者は「高校生の制度を充実させたことで、予想以上に申請者数が増えた。財政上、全員を採用することは難しかった」と説明する。さらに「物価高騰などで遺児家庭の困窮は進んでいる」とみる。

※略※

https://news.yahoo.co.jp/articles/f915f0bbda3fc545175b0621d68f686d419bd1d4