チャットGPTが「数秒で作成した」条例案を可決…ブラジルの市議会、議長「危険な前例だ」(読売新聞オンライン)
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 【リオデジャネイロ=大月美佳】ブラジル南部ポルトアレグレ市議会で23日、対話型生成AI(人工知能)「チャットGPT」を使って全文を作成した条例案が全会一致で可決、施行された。条例案を提案した市議が29日、X(旧ツイッター)で明らかにした。

条例では、住民が水道メーターの盗難に遭った場合、交換費用の負担を免除すると定めた。市議の投稿などによると、チャットGPTは数秒で指示に沿った条例案を作成し、メーターを交換するまで水道料金支払いを免除するなど独自の提案も行った。条例案を審議する委員会や本会議で反対意見はなかったという。市議は投稿で「コストを削減し、仕事を最適化するのに役立つ」と称賛した。

生成AIは著作権の侵害や偽情報の拡散につながると問題視されている。地元メディアによると、議長は生成AIが作成した条例の是非が議会で議論されていないと指摘し、「危険な前例だ」と警鐘を鳴らした。