※12/29(金) 13:01配信
読売新聞オンライン

 サラダや鍋物向けなどに小分け調理された「カット野菜」の人気が高まっている。手間が省ける上、コロナ禍で高まった健康志向も追い風となり、若者から高齢者まで支持が広がる。大手スーパーは品ぞろえを充実させている。

 「ちょうど1食分。気軽に野菜をとれるのが良い」

 大手スーパー、ライフの「セントラルスクエア西宮原店」(大阪市淀川区)で28日、キャベツやニンジンなどの千切りがパックされた「ミックスサラダ(ミニパック)」(税抜き79円)を購入した近所の女性(72)は毎朝、口にするほどの愛用者という。健康のため、様々な野菜を食べたいが、独り暮らしで、それぞれの野菜を買うと出費がかさむ。使い切れず、傷めることがあったのも悩みだったが、「小分けされ、開封後すぐに食べられるのも便利」と話した。

 ライフでは、サラダ向けから鍋物用まで、季節によって野菜の内訳やボリュームにも気を配る。近畿地区での今年11月までの1年間の売り上げは、前年比4%増と好調だ。青果は供給量によって大きく値上がりすることもあるが、担当者は「調達契約の工夫と自社加工で値幅を安定させていることも人気の理由」と明かす。

 キユーピーと三菱商事が設立したカット野菜大手のサラダクラブ(東京)によると、事前に野菜を洗浄し、切って袋詰めした野菜が店頭に並び始めたのは2000年頃。単身や共働き世帯の増加とともに販売は伸び、22年度の市場規模は1969億円と、10年前に比べ2・7倍にまで膨らんだ。

 平和堂は、売り上げがこの3年で2割も増え、野菜の売上高のうち、カット野菜が占める割合を現在の7・7%から10%に引き上げる目標を掲げる。関西を地盤とするスーパーの万代では今年度、過去最高の売り上げになりそうだという。

技術進歩でおいしさ増す
 カット野菜には従来、「規格外の野菜が使われていそう」や「値段の割に量が少ない」など、ネガティブなイメージもあったが、「加工技術が進歩し、鮮度を保てる期間が伸び、おいしさが増した」(サラダクラブの吉田政道さん)ことが人気を押し上げている。

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