奪われた離島を奪還訓練 陸自習志野演習場で第1空挺団「降下訓練始め」  
陸上自衛隊習志野演習場(千葉県船橋、八千代両市)で7日、陸自第1空挺団が新春恒例の「降下訓練始め」を行い、約9千人の市民らが見守った。

自衛隊で唯一の落下傘部隊である第1空挺団は、不法占拠された離島を、敵国から奪還するとの想定の約1時間の訓練を公開した。

敵国の制圧を想定した訓練ではまず、上空1800メートルから潜入する部隊の隊員10人がパラシュートを開き、降下。その後、地上340メートル辺りを飛ぶ輸送機から40人の隊員も次々と降下した。ヘリで迫撃砲や車両、隊員を輸送する訓練なども披露された。

昨年、米英両国が初参加したのに続き、今年はカナダ、フランス、ドイツ、オランダ、インドネシアの各国軍も加わった。

視察した木原稔防衛相の能登半島地震で亡くなった人たちへ黙禱をささげた後に訓示。「災害対応は待ったなしだ。防衛省・自衛隊は引き続き、被災者のため全力で活動する。こうした中でも、国の守りは揺るぎない。国民の命と平和な暮らしを断固として守り抜く」と、能登半島地震と国土防衛の両面に備えることを強調した。

その上で「皆さんは日本国の宝だ。強い使命感を持ち、日本一の精強部隊として任務に励んでほしい」と述べた。
https://www.sankei.com/article/20240107-X243WS63Z5NB5BB3PCXXCTWTVM/